Delegated Proof of Stake(DPoS)とは

2023年6月1日

Delegated Proof of Stake(DPoS)は、ブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムの一種です。PoSの一形態であり、ブロック生成者の選出を投票に基づいて行います。DPoSの特徴と仕組みは次の通りです。

  1. ブロック生成者の選出:DPoSでは、ネットワークの参加者が特定の候補者に対して投票を行い、ブロック生成者を選出します。投票は保有する暗号通貨の数量に応じて重み付けされ、投票数の多い候補者がブロック生成者となります。
  2. ブロック生成者のローテーション:DPoSでは、特定の期間ごとにブロック生成者の役割がローテーションされます。これにより、ネットワークの分散性が確保されます。
  3. 高いスケーラビリティ:DPoSは、ブロック生成者が限定されているため、トランザクションの承認やブロックの生成が高速に行われます。これにより、高いスケーラビリティを実現します。
  4. 投票者の利益共有:DPoSでは、投票者がブロック生成者を選ぶことで報酬を受け取ることができます。このため、ネットワークの参加者は適切なブロック生成者を選ぶことで自身の利益を最大化することができます。
  5. 攻撃への耐性:DPoSでは、選出されたブロック生成者がネットワークの安全性を維持する責任を負います。ブロック生成者が不正な行為を行った場合、投票者はそのブロック生成者への投票を取り消すことができます。これにより、ネットワークの攻撃や不正行為への耐性が向上します。

代表的なDPoSを採用している暗号通貨としては、以下のようなプロジェクトがあります:

  • EOS(EOS):EOSはDPoSを採用したプラットフォームであり、ブロック生成者は21人の"ブロックプロデューサー"から構成されます。
  • Tron(TRX):TronはDPoSを採用し、27人の"スーパーリーダー"がブロック生成者となります。

DPoSは、ブロックチェーンネットワークのスケーラビリティと速度を向上させるための手法として注目されています。ただし、ブロック生成者の中央集権化や投票者のコントロール性の問題が指摘されることもあります。

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