UTXOとは
「UTXO」とは、暗号資産（通常はビットコイン）の未使用トランザクション出力（Unspent Transaction Output）を指す用語です。UTXOは、過去のトランザクションによって生成されたトランザクション出力のうち、まだ使用されていないものを指します。ビットコインの場合、トランザクションは入力と出力で構成されます。トランザクションの入力はUTXOを参照し、その一部または全部を消費します。そして、新たに生成されたトランザクション出力は、将来のトランザクションの入力として使用されることになります。UTXOは以下の情報を持っています。
- 金額：UTXOには、そのトランザクション出力に格納されているビットコインの量が含まれます。
- スクリプト：UTXOは、ロックスクリプトと呼ばれるスクリプト（条件）を持っています。このスクリプトは、トランザクションの受信者が将来的にそのUTXOを使用するための権限を持っていることを検証するために使用されます。
UTXOモデルは、ビットコインの取引の追跡と確認を容易にするために採用されています。トランザクションの入力としてUTXOを参照することにより、トランザクションの正当性を確認し、二重支払いなどの不正行為を防止します。UTXOの特徴的な点は、一度生成されたUTXOは使われるまで残り続けることです。つまり、ビットコインは一連のトランザクションの流れではなく、個別のトランザクション出力として取り扱われます。このモデルにより、ビットコインの所有権の移転と追跡が容易になります。なお、UTXOモデルはビットコインに特有のものですが、他の暗号資産でも同様の概念が採用されることがあります。